「大和探査技術株式会社」物理探査
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弾性波探査

弾性波探査は物理探査としては一番古くから行われ、現在も一番多く行われている方法です。
地盤の硬軟、亀裂の多寡、風化の程度等が弾性波速度によく反映されることが多く利用される理由です。
地表から発破や地盤打撃により発生した弾性波(P波)が地盤内部の速度境界で臨界角屈折することにより、初動として観測できることを利用し、地盤内の状況を速度層断面図としてあらわすことができます。この解析方法はハギトリ法と呼ばれ、図面上で定規とコンパスを使用することにより可能なため、コンピューターのない時代から多く行われてきました。

現在はコンピューターを使った解析法(高密度弾性波解析)もありますが、低速度部分の解析に優れているため、両方の解析を併用します。

 
 
 
電気探査

地表から地下に電流を流し、地下の部分ごとの電気比抵抗を調べ、地下の状況を探る方法です。
地盤の比抵抗値は、地質・亀裂の多寡・水の有無等により違ってきます。一般的に地質の違いにおいては、堆積岩では低い値、深成岩、火成岩では高い値となります。
従来は4極法で水平・鉛直探査が主体でしたが、コンピューターの使用により、測定能率が向上し大量のデータ取得が可能となり、インバージョン解析により高密度電気探査解析(2次元解析)が可能となりました。

 
 
表面波探査

地面をカケヤ等で叩くと弾性波の1種である、表面波が発生します。
この波はP・S波と違い地表面に沿って伝播します。また波長が短い波は浅い部分を、長い波は深い部分を伝播します、さらに周波数により伝播速度が違うという性質があります。この性質を利用して比較的浅い部分(15〜20m位まで)のS波速度構造を求めることができます。
S波速度は地盤の重要な指標となります。

 
 
放射能探査

地球内部の放射性物質から発生したアルゴンガス等が岩盤の亀裂部分を通り地表面から放出されます。これをガイガーカウンター(Geiger counter)で観測することにより破砕部分を検知できます。
破砕部分には、地下水が期待されまた場所によっては温泉の可能性があります。

 
重力探査

地表では物体は地球の中心に向かって自由落下します。この落下の加速度を重力と言います。
重力の値は、地表の場所によって変化します。これには様々な要因があり、そのうち地下構造を反映した地球内部の不均質な密度分布による重力変化(重力異常)を抽出し、地質構造の解析に利用します。

 

 
電磁波探査

人工ないし自然電磁場の変動によって大地に誘導された磁場や電磁場を地上や空中で観測して大地の見掛け比抵抗をはかり、地下の比抵抗構造を推定します。見掛け比抵抗の相違により、断層や地下水帯及び地熱帯や資源鉱床などの分布状況を知ることができます。
測定原理の違いから、空中電磁法、MT法、CSAMT法、TDEM法などがあります。CSAMT探査で測定するのは地下数10m〜1000m付近までの地下深部の比抵抗(電気抵抗)です。比較的深い部分の調査温泉調査等に用いられます。

 
 

MT法では送信ループから時間変動する磁場を発生させる(1次磁場)と、ファラデーの電磁誘導の法則に従い地盤中に誘導電流が発生します。
そしてこの電流は、アンペールの法則により周辺に新たな磁場(2次磁場)を発生させます。電磁探査法は、既知である1次磁場を地盤への入力信号とし、2次磁場を受信信号として観測し、その受信信号から地盤の導電率分布を推定する手法です。
規模の小さな調査で不発弾探査、埋設物調査、遺跡調査や地下水調査に用いられます。

 
 
地中レーダ

送信アンテナから電磁波を地中に放射し、地下の境界面や埋設物からの反射波や回折波などのパターンを処理して地中の状況を探査します。通常使われるアンテナの周波数は、数十MHz〜数GHzの範囲であり、探査対象や目的に応じて適切な周波数を選択する必要があります。
探査対象は、地下埋設物調査や空洞調査、コンクリート構造物診断などに利用されています。

 
 
地温探査

地表面あるいは地中の温度状態を知ることによって、地下の熱環境や地下水・温泉の流動についての情報を得ることができます。
一般的には、地表から1mまで温度センサーを挿入して地温を測定する1m深地温探査の適用が多く、その他にボーリング孔を利用した温度検層、赤外線映像で地表面の温度分布を観測する熱赤外線映像法などがあります。
温泉や地熱調査のほか、地下水に関連する地すべりや湧水箇所の調査、吹き付け法面の劣化やダムの漏水箇所を調査することができます。

 
浅層反射法探査

陸上で打撃、人工振源、爆薬等により発生された弾性波は地下を伝播する間に地層境界で屈折、反射の現象によりまた地表に戻ってきます。
地下からのその反射波を地表で受振、記録し波形処理することで、あたかも地下の2次元断面を得ることができます。主に石油・石炭等の資源分野で発展してきた反射法ですが、その手法を地下の浅層部(地下数十〜数百メートル程度)に適用したものを特に「浅層反射法」と呼びます。
反射法で用いる地盤の物性値は速度と密度になります。速度と密度の関数である反射係数の強度により弾性波は反射します。

 
 
地震探査反射法

大規模地殻構造・活断層調査や石油・天然ガスの調査においては、地下数千mまでの構造を知る必要があります。考え方は浅層反射法とおなじですが、震源を強力にまた、測線・測点を長くして行います。
陸上では震源としてバイブロサイスや火薬を、海上では強力な多連式エアーガンやウォーターガンを使います。

 
VSP探査

VSPは孔内受振、地表発振あるいは孔内発振、地表受振というように、ボーリング孔と地表間を伝播する弾性波記録を取得します。
孔内受振の際は決められた間隔(通常数メートル程度)で受振機をボーリング孔に設置して、地表にて弾性波を発振させ初動及び後続の反射波を取得し、波形解析することで「合成反射記録」を作成します。
ボーリング孔を利用していることで反射記録の深度が特定できます。これがVSPの最大の利点で、別途ボーリング孔を通過する地震探査反射法が実施されていれば、その反射記録の深度が特定でき、反射記録の深度を正確に与えることが可能になります。

 

 
物理検層

地中に掘削したボーリング孔内に測定器を挿入して測定した物理量、例えば弾性波速度・比抵抗・密度・温度などを深度に対して連続的に区分する物理探査法です。物理検層は石油資源探査の分野で発展し、多くの手法や技術が開発されてきました。
地盤調査に利用される代表的な手法は、地盤の弾性波速度を得るための速度検層(PS検層)、比抵抗分布を得るための電気検層、地盤密度を得るための密度検層などがあり、その他にも温度検層・音波検層・自然放射能検層・孔径検層・ボアホールカメラ・ボアホールレーダーなどが挙げられます。

 
 
常時微動

地盤は一般にどのような所でも常に何らかの原因により様々な性質を持った微少な振動が絶え間なく続いており、このような微少振動のうちで周期0.05〜2秒程度の波の集合体を、常時微動あるいは短周期微動、雑微動などと呼んでいます。
常時微動を測定・解析すると測定地点付近の地盤の卓越周期や増幅特性などの振動特性に関する情報が含まれている可能性が高いと考えられており、その工学的利用法は常時微動の振幅と卓越周期などに着目した地盤種別の判定や耐震設計の基礎となる地盤の増幅特性の推定などが挙げられます。

 
 
ジオトモグラフ(弾性波・電気)

調査対象領域を取り囲むようにボーリング孔及び地表に多数の信号源とセンサーを配置してデータを取得し、インバージョン(逆解析)により地盤の物性値分布を求めます。
物理現象の種類によって、弾性波トモグラフィ・比抵抗トモグラフィ・電磁波トモグラフィなどの手法が開発されています。地質構造や岩盤分類、断層・変質帯の検出、岩盤内の割れ目や空洞などの検出に利用されています。

 
耐震調査

主に木造2階建ての民家等において、地震により外力が繰り返し働くと、建物が共振し大きく振動し、変形する。
またこの変形が元に戻らず破壊が進むと、建物は重力・自重により崩壊する。
不特定に存在する振動を地表面と2階部分とで同時に測定し、固有周期と最大振幅倍率・Q値とを算出し耐震性能評価指数として耐震度を評価することができます。